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インバウンド向けの防災対策!アプリや防災セットの配布で災害が起きても大丈夫

外国人観光客が最近では増加傾向にある日本。そんな日本は世界的に見ても自然災害の多い国です。特に2010年代に入ってからは日本国内で大きな地震が立て続けに起きており、外国人観光客が災害に巻き込まれる可能性も多くなっています。

日本語が通じにくいなど外国人観光客特有の問題を考慮した対策が必要です。ここでは、インバウンド向けの防災対策について見ていきましょう。

インバウンド向けの防災アプリの事例

災害に関する情報を通知してくれる、「Safety tips」というインバウンド向けの防災アプリがあります。「Safety tips」はスマホの他に、iPadやAndroidタブレットでも利用可能です。地震情報と気象警報、噴火警報について通知されます。プッシュ通知であるため、利用者が自分から調べようとしていなくても大丈夫です。「Safety tips」をインストール済みのスマホかタブレット端末を持っていれば、自動的に通知されます。

多言語化対応しているので、日本語があまり分からない訪日外国人でも困りません。英語と中国語、韓国語に対応しています。日本の地理に関してあまり詳しくない訪日外国人のことも考慮し、地震情報では現在地と震源地との位置関係も分かりやすく表示できます。噴火警報も同様です。気象警報は、警報の説明に加えて対応行動も表示できます。どう行動すればいいのか分からず困ってしまうことはないでしょう。

災害に遭ってしまったら、避難フローチャートやコミュニケーションカードを配信します。災害時にはインターネットが使えなくなる可能性を考慮して、フローチャートやコミュニケーションカードの内容は、アプリ内にローカル保存してある仕組みです。

一般企業「sonae」の日付に分けた防災セット配布

東日本大震災以降、政府では防災対策に力を入れており、非常食の備蓄を勧めたり災害時に被災地の人たちをケアできる体制を整えたりしています。

しかし、政府が防災対策として行っていることのほとんどは自国民を対象としたもので、外国人観光客に対するケアは十分ではありません。日本で震災や火山の噴火など大きな災害が起きれば、訪日外国人が被災してしまう可能性があります。そこで、Life Droneという企業では「sonae」というサービスを開発しました。

「sonae」はリュックサックに防災グッズが入っているものをレンタルできるインバウンド向けのサービスです。1つのリュックサックにまとまっているので、泊まっているホテルの部屋に置いておけば災害時にすぐ持ち出せます。

「sonae」は3種類あり、ベーシックセットの中に入っているのは、保存水と非常用アルファ米です。フルセットだとベーシックセットに、発熱セットと救急セットも加えています。プレミアムセットなら、さらにソーラーバッテリーやランタン、非常用トイレなども入っており、災害への備えとしては万全です。利用料金は1泊につき700円から1,500円で日付に分けてレンタルできます。

インバウンドの防災対策におけるこれからの課題

熊本地震が発生したときに九州に観光に来ていた外国人もいました。テレビやラジオで地震に関する情報提供が行われましたが、言葉の壁があり、どう行動すればいいのか分からず困ってしまった外国人観光客が多かったのです。

今後は東京オリンピックへ向けてインバウンドがますます増えます。外国人観光客が言葉の壁で困ってしまわないように、母国語のマニュアルを作成し配布することが1つの課題でしょう。

訪日観光客を災害弱者にしてしまわないように、これからは避難誘導なども多言語で行うなどの対策が必要です。どう行動すればいいのか分からず困っている外国人観光客を見かけたら、片言の英語でもいいので、一言声をかけるといいでしょう。片言の英語でもだいたいの状況が伝わります。

日本は自然災害が多い国であるため、日本に観光に来る外国人の方でも、防災意識を強く持つことが大切です。宿泊施設などに対しては、訪日外国人にも分かりやすいように避難経路を示しておくことが求められています。

まとめ

言葉の壁により訪日外国人は災害弱者になりやすいです。インバウンドが増える中で、外国人観光客が被災してしまわないような体制作りが急務と言えます。インバウンド向けのアプリ「Safety tips」や防災グッズのレンタルサービス「sonae」は非常に良い取り組みでしょう。