2017年、御社が今やるべき訪日観光客向けのインバウンド対策とは?
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インバウンド対策として外国語表記は最低限必要ですが、2017年も生き残っていくには、それだけでは不十分です。こちらの記事では、今やるべき訪日旅行者向けの対策について挙げています。
訪日観光旅行者に「体験」を提供する!
爆買いブームが下火となった現在、単純な販売のみでのインバウンド対策は難しくなってきています。その理由は外国人が訪日で求めるものが、「日本の質の良い製品」や「日本独特のお土産」ではなく、「日本でしか体験できないこと」に変化しつつあるためです。
その体験は有名な娯楽施設で人気アトラクションに乗るものから、日本独自の料理を食べたというものまで、多岐にわたります。また、料理を提供するだけではなく、実際に作るところを見せたり、仕上げ作業を客のテーブル上で行ったりと飲食店でもできる体験プログラムを取り入れている店も人気です。
商品も店も選択肢が豊富な中、2017年も生き残っていくために、このような体験メニューを企画してみてはいかがでしょうか。ブログやSNSを参考に旅行計画を立てる人も多い海外では、ネタになる体験は拡散も期待でき、さらなる集客にもつながります。
旅先の情報はネットでチェック
日本への旅行計画を立てる際、ガイドブックだけではなくインターネット上の情報もチェックされます。外国人からの口コミが多く、評価も高い店はブログやSNSでも多くの人に取り上げられています。アップされた感想や画像で興味をそそられた旅行者が次に見るのは、その店の公式サイト。この流れを考えると、ブログやSNS映えするメニューや体験はもちろん、サイト自体も外国人に喜ばれるものを用意しなくてはなりません。
それぞれのターゲットに向けたウェブサイト作りを
たとえば、料理名やコース名だけを羅列したサイトは、他の飲食店との違いがイマイチ伝わりにくいものです。ここに「日本酒体験セット」や手巻き寿司などの「手作りセット」などを追加してみるとどうでしょうか。この一手だけで、料理を提供するだけのお店が、日本独特の体験メニューもあるお店に変化します。
大きな商品開発をする必要なく、メニューの書き方や提供プランを変更するだけでも、インバウンド対策効果のある体験メニューは用意できるのです。
すでにインバウンド対策が出来ている業界
訪日観光客が多く訪れる地域の飲食店は、比較的インバウンド対策が進んでいます。翻訳メニューを取り入れたり、外国人向けの体験プランを用意したり、観光地と合同でインバウンド対策にイベントを企画することもあるようです。たとえば、京都のとあるラーメン店では、人気のネギラーメンの仕上げを客の目の前で行うことで特別な体験を提供しています。熱々の油を、麺を覆うほど山盛りになったネギにかけ、どんぶりの上に火柱をあげるというものです。他の飲食店ではありえないようなエキサイティングな体験が魅力となり、現在は客の9割近くが訪日観光客だそうです。
また、観光地の飲食店と同じく、多くの観光客と接する機会のあるタクシー業界もインバウンド対策に積極的な動きを見せています。
その主な取り組みとして、Origami Pay(オリガミペイ)やAlipay(アリペイ)といった決済用のアプリを活用しており、日本円以外での支払いも可能となっています。
英語に強いドライバーを積極的に採用したり、初乗り運賃が高い都心部では世界の平均金額に合わせて値下げするなど、タクシー会社のインバウンド対策は目を見張るものがあります。
訪日観光客のニーズが購入から体験へシフトしつつある2017年は、体験できるメニューや商品の売り出しが重要です。「うちは飲食店だから無理」と考えず、日本酒の体験セットなど既存の商品を活用する方法を模索してみてはいかがでしょうか。
すでに外国人観光客に人気の観光地を中心に、タクシー業界や飲食業界ではインバウンド対策が始まっています。他業界を参考に、特別感のある体験メニューを考えてみましょう。