中国のネット市場はとにかく早い。はっきり言って圧倒的に早い。中国人ですら事情通でなければ付いていけてないだろう。そんなネット市場のトピックを各月でまとめたのでご覧頂ければと思う。これで貴方も中国のネット通だ。
■1月
▼ライブストリーミングアプリ
2016年はなんといってもライブストリーミングアプリが流行った年だった。ネットでの有名人(KOL、インフルエンサー)がコスメの紹介や化粧の仕方、食べているもの、料理の仕方、色々なものを生放送で配信していたものが流行った。200以上ものアプリが立ち上がり、3分の1はすでに閉鎖し、3分の1は存続も危うい状態で3アプリぐらいがそこそこうまく立ち上がっている現状である。
▼写真を見たければお金を払いなさい!機能@WeChat
ボヤけた写真しか配信されず、ちゃんとした写真が見たい場合はお金を払いなさい!的な機能をWeChatが期間限定でリリースした。背景としては、2月に行われるお年玉キャンペーンの際にWeChat Paymentが使われるような導線を作ることが目的だ。ちなみに払う金額は任意となっており、1円でも問題ない。
■2月
▼中国旧正月バトル テンセントVSアリババ
80億回ものお年玉がWeChat上で送付され、WeChat Paymentの機能を使用した。対してアリババは100億円以上ものお金を投資しAlipayを使用する動機付けをユーザーに促した。
▼癌の誤情報で死去
中国のサーチはほぼ全てバイドゥの市場となっている。世界でいうGoogleみたいなものだ。学生のWei Zexiさんがバイドゥで検索した情報を鵜呑みにし、死んでしまったという事件が発生した。コンテンツを提供した側が悪いのだが、これは中国で非常に大きな論争を生み出した。
■3月
▼個人で200万USDの出資をうける??
ネット有名人のPapi Jiangが200万USD(約2.3億円)もの出資をうけた。個人でだ。
■4月
▼越境EC厳しくなる
越境ECでの税関連が厳しくなる。個人にかかる税金は高くなり、越境できるものも制限され、価格が安いものは別途税金がかかる仕組みが発表された。まあ、ほとんど機能はしていないみたいだが。
■5月
▼Wechat国外で伸び悩む
Google TrendによるとWeChatは国外で伸び悩む。まあ、そりゃそうだ。機能全然違うし。
■6月
▼テンセント、スーパーセルを買収
86億ドルで買収。
■7月
特にございません。
■8月
▼中国大手配車アプリDidiが躍進
日本ではそんなになじみが薄いが世界的に配車アプリはすごく増えている。世界最大手はUberだ。時価総額は6兆強ある。元々中国ではDidiとKuaidiの2社が市場シェアを争っていた。2012年頃である。Didiはテンセント側、Kuaidiはアリババ側という構図だ。
2015年に合併したのだが、Didiが56.5%、Kuaidiが43.3%のシェアを誇っていた。さらにAppleが2016年に10億USD(約1150億円)の投資をし今のDidiとなる。
Uber ChinaはバイドゥやUber本体から出資をもらい、中国での展開を図っていたがすでにシェアのほとんどをDidiが手中に収めている事から競争をするより合併をした方がいいという判断だろう。DidiとUber Chinaの合併は実はちょっと複雑。Uberは合併後の新会社の5.89%を保有し、DidiはUber Globalに10億USDを出資し1.6%ほどの株価を保有。ようはお互いに株を持ち合って出し抜いたりしても意味ないよねっていう契約にしたということだ。
Didiは唯一、テンセント、アリババ、バイドゥが出資をしている会社だったりする。それぐらいお互いケンカしまくってるのである。
■9月
▼バイクシェアリングサービスがいきなり増える
大手はMobikeとOfoなんだが、いきなり10社ぐらい競合が増えた。確かに便利だがそんなに儲かるのかは不明。
■10月
▼WeChatでのベスト配信タイミングが発表される
土曜日と日曜日、6時~9時、20時~24時、これがベストなタイミング。ビビアンスー。
■11月
▼独身の日
1日で約2兆円もの流通額。恐ろしや、中国。
■12月
▼AlipayがPokemon Goをパクってみる
Alipayが位置情報系サービスを使ってのお年玉発見キャンペーンを開催する。あれ、なんか見たことあるな。Pokemon Goじゃん、これ。
普通にまとめてもつまらないので、かなりふざけた内容にあえてしてある。なるべく中国っぽいニュースをふんだんに含めてつもりだ。これからもこういった情報を配信していこうと思っているので、定期的に君と握手!