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WeiboのECショップが実は熱い!中国EC最新情報!

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Weiboは終了したのか?

中国のSNS事情を語る上でWeiboとWeChatは常に比較され続けてきた。
最初に台頭したのはWeiboで仕様はTwitterに酷似していたため、中国版Twitterとよく言われていた。(もしくは言われている)テンセント社が発表したWeChatはそんなWeiboを一気に抜き去り、MAU(月間アクティビティーユーザー)では約3倍の開きが生じている。
ちなみに時価総額ではWeibo社は約1兆円。

テンセントは約23兆円なので、23倍の差がある。
日本のトヨタが20兆円ないぐらいなので、テンセントが巨大すぎるのだが。。

■Weiboはオワコン化したのか?!

とはいえ、まだまだMAUは3億もある、強大なプラットフォームを保持しているWeiboは次の戦略としてECショップを立ち上げた。
後述するが、結果的にこれが大成功。MAUは2016年の6月~9月で34%もの伸びを示している。一体全体どんな仕組みなのか?解き明かしてみよう。

WeChatはWeChatショップといったWeChat内のECを展開しており、そこでの売上も非常に高い。Weiboの場合はTaobao(淘宝:中国最大規模ECプラットフォーム:運営会社はアリババ)のアプリと連動している仕組みになっており、最終的にはTaobaoのアプリ内での購入をすることになる。

weibo-shop-1

左 Weibo公式アカウント内からショップを選択 真ん中 リンクをクリック 右 購入

 

■何故にWeiboはTaobaoと密接なのか?

WeiboとTaobaoがこんなに密接なのが意外と思われる方もいるだろう。
Taobaoの運営会社はアリババという中国3大インターネット巨頭(テンセント、アリババ、バイドゥ)の一つであり、実はWeibo社の株を20%保有している筆頭株主でもある。
中国の場合は資本提携をしている場合は家族ぐるみでの付き合いになるが、資本提携をしていない場合はバチバチの競合になる可能性がけっこう高い。
(もちろんケースバイケース)バチバチの競合になってしまうと、アクセスを拒否したり日本では考えられないことが日常茶飯事で起こっていたりする。
一般的に有名なのが、WeChatからTmallのリンクが遮断されていたりするケースである。

 

■WeiboトップKOL(インフルエンサー)のマネタイズ方法

ファッションと美容カテゴリーでトップに入るKOLのマネタイズ方法を見てみよう。

▼Linxin Design (搭配师林欣)
フォロワー数:約600万人

ファッションを全面に出しており、コーディネート、美容品、メークの仕方をメインに投稿している。毎日の平均投稿回数はなんと50回という驚異的なアクティブ率となっている。主にマネタイズをする上で下記を載せている。

1.Taobao/Tmallのクーポン
2.割引されている商品へのリンク

インターネットが素晴らしいのは効果が追えるという点だ。つまり、このKOL経由の商品売上の場合はこのアカウントに売上の数%が還元される仕組みになっているし、企業側からのオファーで商品を売り込んでくれという宣伝もお願いされたりする。

 

weibo-article-1

写真:リンクをクリックすると各ページへと飛ぶ

▼Hot Cosmetics (热美妆)フォロワー数:約200万人

載せているコンテンツは多岐に渡っており、かなりのボリュームで日本や韓国からのコンテンツを翻訳して載せているケースが多い。動画の場合は中国語の翻訳を載せてそのまま掲載している。(高い確率で著作権は無視しているだろうが、気にしないでくれ)

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写真:リンクをクリックすると各ページへと飛ぶ

 

■お決まりのおさらい

1.SNSからのマネタイズが中国では確率されている
WeChatでもWeiboでもマネタイズがしっかり出来る仕組みが構築されている

2.KOL(インフルエンサー)はすでに個人ではなく企業
個人のイメージが強いKOLだが、組織化されているところが最近は非常に多い

3.ECの中でもチャネルは様々
自社、Tmall、WeChat、Weibo(Tmall)とチャネルは多様化している。そして、情報は淘汰されている。

中国の場合は情報が出てこない=情報を制したら勝つんだが、スピードがとにかく早い。

以上、今後も中国のインターネット市場を様々な切り口からお伝えする。

“コンタクト”