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インバウンドも大好きな日本の温泉!老舗旅館が取り組む対策とは?

インバウンドで人気の日本の温泉旅館。訪日外国人向けの新たな顧客獲得のために、環境を整える温泉旅館は増えています。波に乗り遅れないためにどのような対策がいま必要とされるのか、ある老舗旅館の事例も合わせて紹介します。

インバウンドに温泉が人気の理由

インバウンドでは、日本の温泉が人気です。人気の理由は日本独特の風情を感じられるため。また、温泉の近くには日本らしさのある観光スポットが多いことも理由にあげられます。

日本各地にある温泉ですが、やはり人気なのは観光地化している有名な温泉街。理由は、訪日外国人にとってガイドや言語など環境が整っている温泉宿が多いためです。このような有名温泉街は、海外の観光客を取り込もうと早めの対策を行なってきました。

また温泉だけでなく、宿にこだわりを持つ訪日外国人も少なくありません。日本文化に触れられる、懐石料理が堪能できるなど、オリジナルな体験を求めて観光にやってくる人も多いのです。

まだまだ訪日観光客向けの整備は進んでいませんが、秘境の温泉も温泉好きな観光客にとってはいつか行ってみたい場所。日本に住む人が思っている以上に、海外からの観光客にとって日本の温泉文化は魅力的に映っています。

インバウンドの温泉におけるマナー

温泉事業でインバウンドを展開していく中で注意したいのが、日本の温泉のマナーです。温泉を提供する以上、郷に入っては郷に従えという考えから、海外の観光客には日本のマナーを守って温泉に入ってほしいと願う人は少なくありません。

しかし、それ以上に日本の温泉のマナーに敏感で、大きな不安を抱える外国人観光客も多いです。
正しくマナーを伝えることは、訪日外国人の不安を払しょくすることにもつながる他、日ごろから利用している日本人へも良いイメージ付けとなります。

ただ、どのようにして日本での温泉のマナーを伝えていくかが課題です。
まず手っ取り早いのが、温泉宿で提供するアメニティや販売している商品を活用して伝える方法。
たとえば、てぬぐいに温泉のマナーがわかるイラストを載せるという方法があります。言葉ではなくイラストなので、わかりやすく、利用をイメージしやすいのがポイントです。

SNSやWEBを使った温泉マナーの紹介も効果的です。英語を用いた紹介も考えていくと良いですが、言語よりもイラストがあるほうが英語圏以外の国の人にもわかりやすく好まれます。

特にSNSは拡散によってマナーの周知が期待できますので、検索される工夫を考えていくことからはじめていくのが良いでしょう。

使える外国人への温泉案内フレーズ

温泉のマナーを表す使える英語のフレーズを5つ紹介します。

You have to take off clothes. (衣服を脱がなくてはなりません。)

Please don’t swim in the bath. (お風呂の中で泳がないでください。)

You have to wash yourself before getting into the bath. (お風呂に入る前に体を洗ってください。)

Please don’t soak your towel into the bath. (タオルをお湯の中につけないでください。)

People with a tattoo can not use the hot springs. (入れ墨のある人は温泉を利用できません。)
※if you have a tattoo, you have to use a sticker to hide the tattoo
(刺青がある人は刺青を隠すためにシールを貼らなければなりません。)

老舗の温泉旅館がインバウンドの対応をするためにしたい対策

インバウンドにまだまだ対応しきれていないのが老舗の温泉旅館です。
老舗というブランドを保ちつつ、訪日外国人にどうやって対応していくかが課題となります。

ここでは、そんなインバウンド対策に取り組んだ石川県の老舗旅館「海望館」の事例を紹介します。
まずご紹介する「海望館」は明治23年創業の歴史ある温泉旅館。地元では愛されている旅館ですが、従業員の平均年齢は60歳以上と高く、訪日観光客に対応しきれない状態に悩んでいました。

そんな老舗の海望館が編み出したのが、インターンプログラムの実施。
仕事内容は、インバウンド事業部の立ち上げと各部署への取材、そして訪日外国人向けの宿泊プランの設計や各部署の改善点の洗い出しです。

老舗旅館は若い力を取り入れることによってリブランド化を図ることができますし、インターン生はやりがいのある仕事を通して他では得られない充実感や学習が可能となっています。海望館では、外国語での案内などお金をかければすぐにできることではなく、体制から見直すことを重視しました。

まとめ

インバウンドでまず目が行きがちなのが、多言語でのガイドや情報の提供など。しかし、これらは温泉旅館自体の体制が整っていないとうまく機能しません。新しい風を取り入れつつ、根本的な問題から解決していくことが重要です。