旅行をする計画を立てるときには、季節や天気などを重視して決めますよね。日本人が国内旅行をするのであれば、梅雨の時期は避けることが多いです。ではインバウンドではどうでしょうか。ここでは梅雨の時期のインバウンドについて解説していきます。
梅雨の時期は減る?インバウンドの傾向
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一般的な日本人の感覚だと旅行をするなら天気の良い日を選びたいでしょう。6月は国内旅行をする人は少ない傾向にあります。しかし、インバウンドにおいては梅雨の時期に急激に減るような傾向は見られません。他の時期と変わらず、梅雨の時期も訪日観光客は年々増えています。
2017年6月の訪日観光客の数は、前年の6月と比べて18.2パーセントも伸びており、6月としては過去最高の水準です。特に韓国人の増加率が顕著で、前年と比べて63.8パーセントも増えています。
日本の観光スポットの中には、晴れの日よりも雨の日の方が、魅力が増すようなところも少なくありません。特にインバウンドで日本を訪れる外国人の間ではアジサイが人気です。アジサイを見るために、あえて梅雨の時期を選んで日本に来る外国人もいます。
学校が休みになる時期も、梅雨の時期のインバウンドに大きく関係しています。中国、台湾、香港では5月のおわり頃から6月のはじめ頃にかけて端午節に入るため休日です。ちょうど日本での梅雨の時期と重なるのです。
シンガポールでは6月はスクールホリデーで1ヶ月間学校が休みです。そのため、6月は旅行をしやすい時期と言えます。
梅雨の時期でもインバウンドに人気の場所とは?
青森県の奥入瀬渓流は、インバウンドで人気を集めている観光スポットのうちの1つです。日本観光の情報サイト「japan-guide.com」にも掲載してある観光スポットで、アメリカやヨーロッパの人たちがよく訪れます。アメリカやヨーロッパの人たちは歩くのが好きな人が多いです。本格的なハイキングシューズを履いている人もいます。
奥入瀬渓流には何十本もの滝があります。1本1本の滝をじっくりと眺めながら散策して、自然を満喫する人も多いです。岩に生えたコケもインバウンドにとっては新鮮なものに映ります。川の流れは急なところもあれば、ゆったりしているところもあり変化に富んでいます。
奥入瀬渓流は梅雨の時期に散策するとさらに魅力が増すでしょう。雨に濡れた新緑は非常に美しいです。水が滴る新緑は、綺麗に輝いて見えます。梅雨の時期だからこそ楽しめる魅力でしょう。比較的歩きやすい道となっているので、あまりハイキングに慣れていない人でも楽しむことができます。
あじさいがインバウンドに意外な人気!
梅雨の時期はあじさいの花が満開になる時期でもあります。訪日観光客の中には、あじさいの花を見てみたくて日本に来る人もいます。神奈川県鎌倉市は、あじさいの花が多いところとして有名です。特に明月院はあじさいの名所として知られています。あじさい寺と呼ばれることもあり、訪日観光客に人気があるスポットです。
明月院のあじさいは、6月の半ばから後半にかけて見頃を迎えます。ちょうど梅雨真っ只中の時期ですが、あえてこの時期に合わせて来る訪日観光客も少なくありません。明月院のあじさいの8割から9割くらいは、「ヒメアジサイ」という品種で、他の地域のあじさいと比べて色が濃いめなのが特徴です。明月院ブルーと呼ばれることもあります。
明月院では悟りの窓という丸窓が有名です。梅雨の時期に悟りの窓から満開のあじさいを眺められ、日本の風情を感じさせてくれるでしょう。
また、小田急電鉄ではインバウンド向けのあじさいマップを発行しています。小田急沿線のあじさいの名所を掲載しているマップです。お寺でもインバウンド対策をどんどん進めており、梅雨の時期のインバウンドは今後さらに増えていくでしょう。
まとめ
日本国内には梅雨の時期だからこそ魅力を感じさせてくれる観光スポットがたくさんあります。梅雨の時期を選んで、日本に旅行に来る外国人も多いです。各観光地でも、梅雨の時期にインバウンドを積極的に受け入れようとする動きが広まっています。