インバウンドと一口にいっても、来日する人たちの国籍はさまざまです。アジア圏が好む体験、欧米人が楽しめるツアーはそれぞれ異なります。
せっかく日本に来てくれているのですから、できるだけ日本文化を楽しんで帰国してもらいたいですよね。今回は、インバウンドにおすすめの体験・ツアーを紹介します。
インバウンドが日本に来たら体験したい文化
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訪日観光客が日本に来て体験したいのは、やはり「日本らしい文化が良く分かる」ものです。例えば着物や浴衣の着付け体験、茶道体験でお茶たて、和菓子やそば打ちなどをはじめとした日本食づくり体験などが人気です。
そしてこれら「古典的な日本らしい体験」を好むのは主にアジア圏からの観光客です。中国、台湾、韓国、東南アジアからの訪日観光客向けには、昔からある日本独特の「和の文化」でおもてなしするのがいいでしょう。
一方、「現代的な日本らしい体験」を好むのが欧米からの訪日観光客です。欧米からの観光客は日本のアニメ文化やゲーム文化に興味があり、自分の好きなキャラクターのコスプレを身に着けたり、アニメのモデル地を訪れたりする「聖地巡礼」が人気となっています。
インバウンド全体でいえば、やはり食に関する興味が高いようです。和食を食べるというだけではなく、作る、工場を見学する、酒蔵を見学するといった現地でしか体験・ツアーも需要があります。
田舎暮らし体験で地方も活性化？インバウンドに人気の田舎ツアーとは？
これまで、日本の観光といえば東京、大阪、京都、北海道など定番の観光地を巡るものがほとんどでしたが、近年では田舎暮らし体験も人気です。
というのも、「何度も日本に来ている」リピーターは、すでに定番の観光地に飽きつつあります。そういった訪日外国人観光客は、「もっと日本を深く知りたい」「日本の現状を知りたい」と考えており、実際にその土地に住む人間の生活を体験できるツアーにより魅力を感じるようです。
田舎暮らし体験でインバウンドを受け入れる日本側に求められているのは、伝統的な郷土料理や祭り文化、アート（伝統工芸や日本庭園など）です。ここでインバウンド誘致の成功事例を2つ紹介します。
・Tour du Lac Biwa（ツールドラック ビワ）
日本の田舎暮らしを体験できるツアーとして、国内外向けに行われている「Tour du Lac Biwa（ツールドラック ビワ）」。どうやって「田舎暮らしでインバウンド誘致」に成功したのでしょうか？
インバウンド誘致に必要なのは、「地元のツアー添乗員」です。その地に本当に住まう人が通訳や添乗員として活躍することで、訪日観光客はよりリアルな日本を体感することができます。
ここでも地元の主婦が添乗員を行い、好評です。そのほか、日本を代表する湖である「琵琶湖」を臨む地での農業、餅つき、茶もみなどバラエティに富んだ体験で訪れる人々を喜ばせています。
・わしょクック株式会社「田舎暮らし体験ツアー」
インバウンドの少ない中部・東北地方への誘致のため、外国人向け料理教室を行う「わしょクック株式会社」は、自然と郷土料理の魅力を海外へ向けて発信。田舎ならではのジビエ料理体験をはじめ、かんじきトレッキング、五右衛門風呂体験など「北国ならではの体験」で訪日観光客をもてなしています。
関東以南の地方がインバウンドで人気を集める中、高齢化の進む関東以北での経済を発展させる起爆剤として「わしょクック」は期待されています。
まとめ
日本へ何度も訪れている訪日観光客は、観光地として消費活動を行う段階を終えました。「日本の本当の文化を知りたい」という訪日観光客の希望を叶えるのは、地方の伝統文化体験です。
インバウンド誘致のため、宿泊施設も多言語に対応する、ネイティブスピーカーの現地案内人を複数確保するなどの体制を整え、積極的に海外へ地方の魅力を発信していきましょう。
