インバウンドニュース

日本の宿泊施設、続々とインバウンド対応相次ぐ。

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長野県では訪日外国人客(インバウンド)の利用を想定とした宿泊施設の開業や既存施設のサービス見直し、リフォームなどが相次いでいます。

不動産会社大手”森トラスト株式会社”は軽井沢町に外国人の裕福層をターゲットとした高級ホテルを開業しました。渋温泉(山ノ内町)の宿泊施設は長期滞在が多い外国人が飽きないように、宿泊施設同士が食事を紹介するサービスを始めるなど、各地で外国人客の「滞在」に焦点を絞ったサービス向上でインバウンド需要の取り込みを狙っています。

2016年に入り訪日外国人数は増え続ける一方です。2020年には東京オリンピック・パラリンピックも決まっており、更に外国人が訪れやすい環境に変化していくのは間違いないでしょう。

■訪日外国人観光客(インバウンド)向け高級ホテル増加、タトゥーもOK

森トラストは7月29日、同町に外資系ホテル「軽井沢マリオットホテル」を開業しました。同ホテルの通常料金は1泊5万8千円からで、「主に外国人の富裕層を想定したサービスをそろえた」(同ホテル)ことが特徴です。

フロントには英語を話せるスタッフを常駐させ、日本語が話せない外国人客にも対応しています。温泉施設では近く英語による入浴方法の案内看板を導入、宗教や民族などの理由で入れ墨を入れている訪日客には、貼れば入浴が可能なシールを用意しています。シール導入は森トラストが運営するマリオット系列ホテルでは初めての試みとなります。

 

■多言語対応スタッフの配置、ホテル業界インバウンド対策進む。

カタログ通販大手の”ベルーナ”は7月29日、露天風呂付きの高級リゾートホテル「ルグラン軽井沢」を旧軽井沢の大通り沿いに開業しました。従業員の半数にあたる約20人は英語を話せるスタッフを採用し、宿泊価格は1泊3万5千~10万円程度です。「欧米やアジアの富裕層を中心に利用の取り込み」を狙いとしているそうです。

長野県によると、県内を訪れる外国人の延べ宿泊者数は14年に46万5240人と前年比29%増えました。観光庁の調べでは全国の訪日客数は増加傾向だが、4~6月の訪日客1人あたりの消費額は10%減ったと報告されており、宿泊先の受け皿作りなど訪日客の多様なニーズに応えていくことが必要だと考えられます。

 

■まとめ

訪日客の増勢が続く中、訪日客一人あたりの都道府県訪問数・滞在日数も増加しており、宿泊需要は訪日客の増加テンポを上回って拡大しています。

今後、ホテル不足の影響がもっとも懸念されているのが、2020年の東京オリンピック時に来日を希望する外国人を取りこぼしてしまわないかということです。宿泊場所を満足に確保できなければ、機会損失になってしまいます。

しかしながら、足りなければ増やせばいいという訳でもなく、2020年のオリンピック・パラリンピック後や為替が円安方向に進んだ際の外国人観光客数減少のリスクにも注視していかなければなりません。

宿泊施設が足りないといった場合には個人宅などの空き部屋を有料で貸し借りできるウェブサービス「Airbnb」なども視野に入れていかなければならないのかもしれません。

“コンタクト”

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