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インバウンドデータ5月度発表、訪日外国人観光客、百貨店免税売上、共に減少傾向

日本政府観光局(JNTO)615日、20165月分の訪日外客数(推計値)を発表しました。インバウンド市場において、先月に続き熊本地震の影響が出ているかどうか、又、低下を続ける前年同月比伸び率の推移などが注目される形となりました。

前年同月比15.3%UP 過去最高を更新

今回発表された20165月分の訪日外国人観光客は前年比15.3%増の1894千人となり、5月としての過去最高を更新しました。要因としては航空路線の拡大やクルーズ船の寄港増、さらには継続して展開されている訪日旅行プロモーションなどが訪日外国人観光客数の増加傾向に寄与していると考えられています。

尚、20161-5月の訪日外国人観光客数の合計値は9728千人となり、昨年の同期間を29%上回る結果となりました。

5月としての単月過去最高記録を更新した5月度データでしたが、2016年前半の傾向である「前年同月比伸び率の低下」は以前継続しています。20165月の「前年同月比伸び率」は15.3%となり、2015年平均の半分以下の水準となりました。。2016年はこれで2-5月の前年同月比伸び率が2015年平均を下回って推移しています。引き続き、短期間で急成長を遂げているインバウンド市場に落ち着きが見え始めている形となっています。

主要百貨店3ヶ月連続売上高減少

三越伊勢丹ホールディングス(HD)や高島屋、J・フロントリテイリング、そごう・西武の百貨店4社の20165月の売上高(速報、既存店ベース)は、全社が前年同月と比べて減少しました。4社ともマイナスになるのは3か月連続となりインバウンド市場に低調の動きが見られます。

5月のデータからインバウンドの波は前年に比べ比較的穏やかに減少傾向だと言えます。しかし6月下旬に福岡市にて開催予定の「第99回ライオンズクラブ国際大会」では10,000人程度の訪日外国人が参加することが見込まれており、訪日外客数の押し上げ要因になると考えられています。2-5月間は前年同月比の伸び率が低下を続けていますが、6月には持ち直す動きが出てくるのか注視していきたいと思います。

参照:http://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/data_info_listing/index.html