今回は中国で5月20日にTencentが行ったWeChat送金上限引き上げキャンペーンについて紹介したいと思います。
中国ではSNSで送金が当たり前
みなさんWeChatに送金機能が備わっているのはご存知でしょうか?そしてWeChatでは送金機能が一般的に使われており、その理由は紅包(RedPost)という中国の旧正月に行われる、日本でいうお年玉のような行事に合わせて、WeChatが行った送金イベントのおかげで爆発的に普及しました。
現在WeChatと銀行口座を連携しているWeChatユーザーは4億人を超えます。友達同士などで少額のお金を送金しあうことは中国では一般的に行われており、特別な日であったり、食事の割り勘などにも送金機能が使用されます。
5/20の発音がI LOVE YOU
5/20は「520」です。
「520」を中国語で発音すると
「5」=「wu」→「ウー」
「2」=「er」→「アール」
「0」=「ling」→「リン」
です。
※カタカナ表記は「だいたいこんな感じ」という発音です。
実際にはカタカナ読みしても通じないです。
この「ウー アール リン」に似ている発音が「ウォー アイ ニー」。
これを漢字にすると「我愛你」。
「我」=「I」
「愛」=「LOVE」
「你」=「YOU」
です。
つまり「5月20日」は「I LOVE YOU」の日です。
中国では5月20日は告白の日、5月21日は返事をする日、ともいわれており、恋人や家族を大事にする日として周知されています。
1日限定、送金の上限額引き上げ
WeChatを運営するTencentは5月20日の恋人や家族を大事にする日にWeChatを使用した送金機能が活発に使用されると考え従来の送金上限200元 (約3,200円) を5月20日に限り520元 (約8,500円) に引き上げるキャンペーンを行いました。
送金上限引き上げキャンペーンは中国国内で大盛況を呼び、多数のユーザーがユーザー同士で送金し合い、WeChatと銀行口座を連携させるユーザーなどが増え、送金機能の周知につながったそうです。
まとめ
いかがだったでしょうか?月間アクティブユーザーが7億6,200万人以上の中国人のインフラとして使われる有名メッセンジャーアプリで、5月20日が中国語の発音と似ているからその日をキャンペーンにしようというのは非常に思い切ったキャンペーンだと個人的には思います。しかし、WeChatに出会い系のような機能(シェイク機能)を搭載したり、このような柔軟な発想があるため、このような巨大メッセンジャーアプリに成長したのかもしれません。